この記事では数Ⅰ「数と式 単項式・多項式」について分かりやすく解説していきます。

この部分は、中学校でも習いましたがもう一度復習しよう!
1.単項式・多項式の基本
単項式・・・数や文字を掛け合わせてできる式。
例)\(3\),\(x\),\(-2y^2\),\(7ab\),\(-4x^2yz\)…
そして、掛け合わされている文字の数を 次数 といい、数字の部分は 係数 というよ。

ということは、\(-4x^2yz\)だったら
次数は\(x\)が2個,\(y\)と\(z\)が1個ずつだから \(4\)
係数は \(-4\) となるね!

おお!よくわかっているね!その調子!
多項式・・・いくつかの単項式の和としてあらわされる式 。 整式 ということもある。
例)\(x^2+3xy+(-2y^2)\),\(8x^3+5x^2-2\)…
そして,\(8x^3+5x^2-2\)の場合で考えると,
\(8x^3\)や\(5x^2\)や\(-2\)のように多項式の中の単項式1つ1つを 項 といい,
次数が\(n\)の項を \(n\)次の項 ,文字が含まれてないものを 定数項 というよ。
この場合、\(2\)次の項は\(5x^2\)定数項は\(-2\)となるね。
2.多項式の整理
さて,多項式の中でも文字の部分が同じ項を 同類項 という。
同類項は数字の部分だけ計算してまとめることができるよ。
例)
\(\eqalign{ \color{red}{3x^2}+7\color{red}{+5x^2}=\color{red}{(3x^2+5x^2)}+7\\&=(3+5)x^2+7\\&=8x^2+7}\)

先生!\(x^2-4x-2x^2\)のときは\(x^2\)の同類項があるわかるけど,
最初の\(x^2\)の係数がないよ?どう計算するの?

良い質問だね!
このときは係数が隠れていることに注目しよう!
\(x^2\)は\(\color{red}{1}x^2\)を省略した形なんだ! 文字式では係数が1のときは省略OKとおぼえておこう。
だから\(x^2-4x-2x^2\)をまとめるときは下のような計算になるよ。
\(\eqalign{\color{red}{x^2}-4x\color{red}{-2x^2}&=\color{red}{(x^2-2x^2)}-4x\\&=(1-2)x^2-4x\\&=-x^2-4x}\)
また,多項式は,次数の高い項から順に並べて整理することが多い。
これを 降べきの順 に整理するという。
さらに,降べきの順に整理したとき一番最初に来るもの,
つまり,多項式の項の中で最も次数が高いものを,その多項式の 次数 という。
例)
\(\eqalign{4x^2-6+3x-x^2+5x&=(4x^2-x^2)+(3x+5x)-6\\&=3x^2+8x-6}\)
\(\unicode{x2234}\) この多項式は \(2\)次式 となる。

ということは,多項式は一番高い次数が高い項に注目すれば何次式かわかりそうだね!

それがそうとも限らない!!
注目する文字によって,その多項式が何次式になるか変わるよ!
例)\(3a\color{red}{x^2}+5\color{red}{x}+(a−4)\)は,
\(x\)について \(x^2\) の項があるので\(2\)次式になる。
しかし,\(a\)に注目して降べきの順に整理すると
\((3x^2+1)\color{red}{a}+(5x-4)\)となり \(a\) について\(1\)次式になる!
ポイントは,注目する文字以外は数と同じように(無視して)考えること!
3.補足

単項式,多項式についてよくわかったよ!
だけど,説明の途中に出てきた \(\unicode{x2234}\) ってなんですか?

これは,日本語で「よって」という意味だよ!
高校の数学からは答えだけでなく,途中計算を説明することが多くなる。
そのときによく使う表現だよ!
その他にも, 「\(\unicode{x2235}\)」・・・「なぜならば」
「\(\Longrightarrow\)」 ・・・「ならば」(集合と論理の部分で詳しくやる予定!)
がよく使われる。少しずつ慣れていこう。
4.まとめ
今回は 数Ⅰ「数と式 単項式・多項式」について解説しました。
簡単に感じた方もいるかも知れませんが,どれも高校数学の勉強を始めるにあたって基本的なことになります。
しっかり,復習して今後つまずかないようにしていきましょう!